オーディオアンプとシミュレーション

主にLTSpiceを使ったオーディオのシミュレーションについて書きます。



パワーアンプ

スーパーフィードフォワードの考察(というかメモ書き)

概略 前回の記事に引き続いて、サンスイのスーパーフィードフォワードについて考察を深めていきます。www.audio-simulation.net 実際には途中経過のメモ書きなので、それほど具体的な内容はありません。 特許資料について コメントで頂いた資料を頼りに解析…

サンスイのスーパーフィードフォワード

はじめに 以前の記事にコメントで頂いた情報をもとに、サンスイのスーパーフィードフォワードをシミュレーションしました。 ただし、あくまでも低周波領域でのシミュレーションです。高周波については宿題とします。www.audio-simulation.net 原理 よくわか…

ソースフォロアSEPPの出力インピーダンスを動的に見る

はじめに ソースフォロアのSEPPはパワーアンプの出力段としてメジャーな回路です。しかし、その素性は闇に包まれています。 と大上段に構えてみましたが、この記事では単純にソースフォロアSEPPの出力インピーダンスを動的に見てみようと思います。静的な出…

Zobelフィルタとアイソレータの効果をシミュレーション

はじめに Zobelフィルタとはアンプの出力(負荷)と並列にRC直列回路を挿入するもの、アイソレータは同様に出力(負荷)と直列にRL並列回路を挿入するものです。 自作アンプでは省略されることも多いZobelフィルタとアイソレータですが、意外と馬鹿にできな…

レールツーレール出力のアンプ回路

はじめに 通常、出力段にフォロアを持つタイプのアンプ回路では、電源電圧まで出力を得ることは困難です。 特に、正負2電源で動作させるような場合、レールツーレール(Rail to Rail)動作は極めて困難です。これは電圧増幅段の動作範囲で出力可能な電圧の範…

二段差動+カレントミラー合成アンプのシミュレーション

はじめに 二段差動+カレントミラー合成はとてもポピュラーな回路です。 日本の自作オーディオ界隈では金田式GOAで採用されたことや*1、LH0032の回路がこれであるということで有名です。 が、この回路に関しては長年いろいろな疑問を抱いていました。なので、…

アンプ回路におけるフィードフォワード

はじめに フィードフォワードは歪み打ち消し技術の一種です。 この記事はラムダコンさんのページを参考にしています。http://www.geocities.jp/mutsu562000/root/garden/htm/hp3733.htmスポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});…

抵抗負荷二段差動アンプ+フォロア型パワーアンプのシミュレーション

はじめに 抵抗負荷二段差動アンプに出力段を繋いだ型のアンプがあります。 初期の金田式なんかがこれです。回路図 (※これは初期金田式に忠実な回路ではなく、私が適当に書いた回路です。ご了承ください) 一見すると回路規模は小さいのですが、さにあらず。…

A級BTLのメリットについて

はじめに A級BTLには素晴らしいメリットがあります。 BTLの左右で電流が打ち消し合う結果、電源のインピーダンスが等価的に極めて大きくなることです。理想動作するA級BTLでは、それぞれ反対側のアンプがシャントレギュレータのように見なせ、アンプは一定の…

スーパーソースフォロアのシミュレーション

はじめに スーパーソースフォロアはMOS-FETのインバーテッド・ダーリントン接続で、ドライブ段の電流を定電流回路で与えたような回路です。 これによって極めて強力な局所帰還がかかり、低出力インピーダンス・低歪・広帯域が得られます。 このスーパーソー…

フォールデッドカスコードの設計とゲインについて

はじめに フォールデッドカスコードは見た目が美しく、オーディオアンプとしては清楚で綺麗な音がしそうな雰囲気がするので、個人的には割と好きな部類の回路になります。 実際の設計には色々気を使います。 注意点としては、 オープンゲインが稼ぎづらいの…