2018-01-01から1年間の記事一覧
概要 通常のフィードフォワード・パワーアンプでは、どんな方式にせよ補正アンプの歪みが野放しになるという問題があります。基本的なフィードフォワード回路の例www.audio-simulation.net しかし、理論的には補正アンプの歪みもフィードフォワードで解消で…
はじめに 以前スーパーソースフォロアについて記事を書きました。MOS-FETのインバーテッドダーリントンで、強力な局所帰還によって特に低周波側の特性を改善できる回路です。www.audio-simulation.net ただし、この回路には素直にSEPPが作れないという問題点…
概要 純然たる一石アンプでどこまでゲインが稼げるか興味があったので、計算とシミュレーションを行ってみました。 設計上の制約として、単電源であること、無信号時の出力は電源中点とすること、定格を守ることを決めます。また、使う素子は2SC1815を1つと…
はじめに プリアンプやラインアンプを作る場合、ボルテージフォロアやそれに類似した回路を出力段に使うケースが多いと思います。 ロー出しハイ受けの原則に従ってそのまま使う人が多いようですが、発振させたくなければ出力に直列にRを入れるべきです。フォ…
概要 スーパーフィードフォワードに関する考察もこれで3記事目です。今回は理論面について考察していきます。 過去の記事 www.audio-simulation.net www.audio-simulation.net サンスイの公開特許公報 いい加減これがないと記事を読んでいる人が困るだろうと…
概略 前回の記事に引き続いて、サンスイのスーパーフィードフォワードについて考察を深めていきます。www.audio-simulation.net 実際には途中経過のメモ書きなので、それほど具体的な内容はありません。 特許資料について コメントで頂いた資料を頼りに解析…
はじめに 以前の記事にコメントで頂いた情報をもとに、サンスイのスーパーフィードフォワードをシミュレーションしました。 ただし、あくまでも低周波領域でのシミュレーションです。高周波については宿題とします。www.audio-simulation.net 原理 よくわか…
はじめに 本邦でディスクリートのヘッドホンアンプといえば、ぺるけ氏のFET式差動ヘッドホンアンプが有名です。Headphone Amp Project これの改造案についてシミュレーションしたので、書き残しておきます。私が個人的に作るかどうか迷ってシミュレーション…
はじめに ソースフォロアのSEPPはパワーアンプの出力段としてメジャーな回路です。しかし、その素性は闇に包まれています。 と大上段に構えてみましたが、この記事では単純にソースフォロアSEPPの出力インピーダンスを動的に見てみようと思います。静的な出…
はじめに Zobelフィルタとはアンプの出力(負荷)と並列にRC直列回路を挿入するもの、アイソレータは同様に出力(負荷)と直列にRL並列回路を挿入するものです。 自作アンプでは省略されることも多いZobelフィルタとアイソレータですが、意外と馬鹿にできな…
はじめに 増幅回路のミラー効果は古典的な話題です。アンプ回路においては位相補償に使われるなど、日常的に親しみのある現象でもあります。 改めてミラー効果について確認しておこうと思います。 目次 はじめに 素の増幅回路 ミラー効果のシミュレーション …
はじめに 通常、出力段にフォロアを持つタイプのアンプ回路では、電源電圧まで出力を得ることは困難です。 特に、正負2電源で動作させるような場合、レールツーレール(Rail to Rail)動作は極めて困難です。これは電圧増幅段の動作範囲で出力可能な電圧の範…
はじめに 二段差動+カレントミラー合成はとてもポピュラーな回路です。 日本の自作オーディオ界隈では金田式GOAで採用されたことや*1、LH0032の回路がこれであるということで有名です。 が、この回路に関しては長年いろいろな疑問を抱いていました。なので、…
疑似正負電源回路・レールスプリッタ回路についてシミュレーションで考察します
まず、よくあるダーリントン型のオーディオアンプの出力段を下の図に示します。ダーリントン型出力段 さて、この回路の上側2N3055のエミッタ電流とベース電流を見てみます。エミッタ電流とベース電流 見ての通り、かなりベース電流が小さくなっています。こ…
概要 前回の記事でワイドラー型オペアンプをシミュレーションしました。www.audio-simulation.net やっぱり気になったので、歪率を取ってみました。 シミュレーション C1の値を100pFに固定したこと、二段目ゲート抵抗R11を追加した以外変更点はありません。…
はじめに いわゆるワイドラー型の平凡なオペアンプをシミュレーションしてみます。なお、ここでいうワイドラー型とは、 初段:差動+カレントミラー負荷 二段目:単段エミッタ(ソース)接地+定電流負荷 終段:フォロア のような構成のアンプ回路のことです…
はじめに たまにネットで見かけるような気もする、半導体素子1つで構成されたヘッドホンアンプのシミュレーションです。 設計 簡単に設計の手順について説明します。 まず回路のトポロジーを決定します。 一石アンプは必然的に抵抗負荷*1A級シングル動作にな…
はじめに 柴田式対称動作アンプは柴田由喜雄氏(柴田氏サイト)がMJ(無線と実験)誌に発表したアンプで、カレントミラーを用いて同極性素子によるSEPP出力段を実現していることが特徴です。シミュレーションでどの程度の対称動作なのか見てみます。スポンサ…
はじめに アンプの出力段のランクはB級、AB級、A級と上がっていくとされます。 では、それぞれどのように歪むのでしょうか? シミュレーションで確認します。スポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); シミュレーション シミュ…
はじめに まず断っておくと、この記事の回路は私のオリジナルではありません。 ラムダコンさんのページによると PRA2000に使われた回路のようです。http://www.geocities.jp/mutsu562000/root/theory/htm/hp028.htm この回路について説明しているページを以…
はじめに フィードフォワードは歪み打ち消し技術の一種です。 この記事はラムダコンさんのページを参考にしています。http://www.geocities.jp/mutsu562000/root/garden/htm/hp3733.htmスポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});…
はじめに 抵抗負荷二段差動アンプに出力段を繋いだ型のアンプがあります。 初期の金田式なんかがこれです。回路図 (※これは初期金田式に忠実な回路ではなく、私が適当に書いた回路です。ご了承ください) 一見すると回路規模は小さいのですが、さにあらず。…
はじめに 世の中には完全差動アンプと呼ばれる回路があります。 いわゆるオペアンプの仲間なのですが、通常のオペアンプが正負の入力と1つの出力を持つのに対し、完全差動アンプは正負の入力と正負の出力を持ちます。 オーディオでいうBTLなどのバランスアン…
はじめに SEPPアンプ等で、トランジスタ一石のバイアス回路がよく使われます。電圧マルチプライアーと呼ばれたりするような回路です。この回路は両端電圧が負の温度特性を持ち、温度補償に適しているため広く使われています。 IR1=VB/R2 VC=VB+IR1*R1 もしく…
はじめに A級BTLには素晴らしいメリットがあります。 BTLの左右で電流が打ち消し合う結果、電源のインピーダンスが等価的に極めて大きくなることです。理想動作するA級BTLでは、それぞれ反対側のアンプがシャントレギュレータのように見なせ、アンプは一定の…
はじめに スーパーソースフォロアはMOS-FETのインバーテッド・ダーリントン接続で、ドライブ段の電流を定電流回路で与えたような回路です。 これによって極めて強力な局所帰還がかかり、低出力インピーダンス・低歪・広帯域が得られます。 このスーパーソー…
はじめに 世の中にはカレントミラーの無歪み性に立脚したアンプもあるそうです。 そういうアンプのことを否定するつもりはありませんが、ところでカレントミラーはどの程度の入出力特性なのでしょう?スポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle ||…
はじめに フォールデッドカスコードは見た目が美しく、オーディオアンプとしては清楚で綺麗な音がしそうな雰囲気がするので、個人的には割と好きな部類の回路になります。 実際の設計には色々気を使います。 注意点としては、 オープンゲインが稼ぎづらいの…
はじめに 理想的な差動アンプはクリップするまで二次歪み(というか偶数次高調波)を発生しないという説があります。 確認してみましょう。スポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); シミュレーション 差動アンプの回路 このよ…