オーディオアンプとシミュレーション

主にLTSpiceを使ったオーディオのシミュレーションについて書きます。



インバーテッドダーリントン・BTLでクロス中和

 インバーテッドダーリントンでBTLの場合、クロス中和のテクニックが使えて高周波特性を改善できます。

ベース回路
ベース回路

 パワーMOS-FETのゲート容量が大きすぎて高周波特性が伸びない回路です。

 当然こうなります。

周波数特性
周波数特性

 反対側の出力とゲートを適当な容量で連結してやります。

クロス中和した回路
クロス中和した回路

 これくらい改善します。

周波数特性2
周波数特性2

 ただし、インバーテッドダーリントンの場合はここは局所帰還ループの補償容量なので、うかつにいじると発振します。程よいところで止める必要があります。

 通常のダーリントンでもうまく細工すれば同等のことができるかもしれませんが、とりあえず今回は検討しないことにします。